2013年8月28日水曜日

乗り物酔いと酔い止め薬の仕組み ~乗り物酔いを最小限にとどめる!その1~


今回は乗り物酔いのHow!

【まとめ】

吐き気などの症状が出る乗り物酔いは別名「動揺病」と呼ばれ、視覚・前庭器官・ 固有感覚(以下の≪乗り物酔いの仕組み≫参照)の3つから受け取った体の動きに関する情報が一致しないことにより生じると考えられている。大人の約3分の1が乗り物に酔いやすいと言われている。乗り物酔いをすると冷や汗や嘔吐などの症状が見られ、これらの症状の予防方法は経験的に様々なものが知られている。


【はじめに】

≪ストーリー≫

私は子供の頃から大人の今まで乗り物酔いの症状に悩まされています。車だと大抵30分以上の乗車で乗り物酔いを起こします。今までこの症状は事前に酔い止めを飲むことで予防することが出来ていました。
しかし先日旅行に出かけた際に酔い止め薬を1週間以上毎日1~2回飲み続けたところ、旅行最終日に近づくにつれ薬がきかなくなり、乗り物酔いの症状が出てきてしまいました。
乗り物酔いを最小限に抑える方法を知りたいと思い、乗り物酔いと酔い止め薬の仕組みを調べてみることにしました。


≪乗り物酔いの症状≫

一般的な症状としては、顔面蒼白、冷や汗、頭痛、唾液分泌の増加、悪心、吐き気、嘔吐などが挙げられる。
乗り物酔いに関わる症状としてはあくび、眠気、嫌気、疲労感、腸内ガスの発生、体重の減少、過呼吸

JAFホームページセルフドクターネット中川 2008Schmal 2013より)



≪乗り物に酔いやすい人≫


一般的に、年齢が低いほど乗り物に酔いやすいと言われている。
大人では約3分の1が乗り物に非常に酔いやすく、約3分の1が環境の良くない状態で酔いやすい。残りの約3分の1はほとんど乗り物酔いをしない。

Murray 1997より)



アメリカの乗り物1:バス
私の住む地域を循環しているバスです。右はバス車内。2段に分かれていて、全てのバスが車いす対応(上限2台)です。


≪乗り物酔いの仕組み(Schmal 2013より)≫

乗り物酔いは別名「動揺病」と言い、視覚・前庭器官・ 固有感覚(※)の3つから受け取った体の動きに関する情報が一致しないことにより生じる症状であると考えられている

※前庭器官:耳の一部(内耳)にある、平衡感覚をつかさどる器官。
※固有感覚:筋・腱・関節にある固有の受容器により提供される体の運動や位置についての情報であり、身体がどのように動いたか(変化したか)を捉えるために大きな役割を果たしている。(末廣・後藤 2011

情報の不一致はほとんどが以下の2パターンの情報の不一致に分類できる。
視覚⇔前庭器官/固有感覚
三半規管⇔耳石

※三半規管:前半規管・後半規管・外側半規管の3つからなる耳の部分で、前庭器官の一部。
※耳石:平衡感覚と聴覚に関わる部分で、前庭器官の一部。



アメリカの乗り物2:自転車
上は私が以前乗っていた自転車です。下は私のルームメートが使用していたもの。私の地域ではロードバイクを使っている人・ヘルメット着用者(安全のため16歳未満はヘルメット着用が義務付けられています)が多いです。


≪酔い止め薬以外の乗り物酔いの予防方法≫

薬以外の乗り物酔い予防方法は、経験的にいくつか知られています。 私が行っている乗り物酔いの予防方法は以下の6つです。

1.前日はしっかり寝る、もしくはあまり寝ないで乗車中にずっと寝る。

2.ゆったりした服装をする。

3.乗車直前は、空腹でも満腹でもない程度のお腹の空き具合に調節する。

4.車に乗る場合は助手席(進行方法の見通しの一番良い席)に乗る。(※自分が運転手の場合は酔いません。)

5.乗車中は遠くの景色を見る。(本を読むなど、視線を下や近くに向けない)

6.乗車中、換気が出来るのであれば換気を行い、新鮮な空気を吸う。


JAFホームページセルフドクターネットによるとこの他にも

・柑橘類は食べない。(消化が悪く、吐きやすくなる)
・乗車前や乗車中にアルコールを飲まない。
・後ろ向きの座席は避ける。
・おしゃべりや音楽などで気分を楽にする。
ガソリンや車内の臭いを極力少なくする。
・タイヤの空気圧を事前にチェックする。(揺れの原因となる)
・精神的に健康な状態で乗車する。

という対策があるそうです。


また、手軽にできるものではありませんが、研究によって以下の方法等によっても乗り物酔いを軽減できることが報告されています。(Sherman 2002

・P6と呼ばれる手首のつぼに電気的刺激を与えると、乗り物酔いが軽減された(Hu 1922Bertolucci and DiDario 1995より)

プリズム眼鏡(※)をかけた子供は乗り物酔いによる嘔吐が有意に減った(Vente 1988より)


アメリカの乗り物3:電車
日本と違い、アメリカで電車を見ることは稀で、移動のために人が乗ることはほとんどないだろうと思います。主に貨物の運搬に使われています。


【乗り物酔いを最小限に抑える方法を考える

酔い止め薬の成分と仕組みを調べ、それが最も効果的に効くようにするにはどうすればよいかを考えます。

まずは市販の酔い止め薬の成分を見てみます。

≪酔い止め薬の成分(センパア・QT 1錠中)≫


d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(d-chlorpheniramine maleate)2 mg

・スコポラミン臭化水素酸塩水和物(scopolamine hydrobromide hydrate)0.25 mg

・添加物:ゼラチン、D-マンニトール、アスパムテール、香料

ゼラチンはタンパク質、D-マンニトール、アスパムテールは糖類です。


今回は酔い止め薬の成分を挙げるまでにとどめます
次回以降はこれら酔い止め薬の成分が効果を発揮する仕組みを調べ、その効果を最大限にする方法を考えたいと思います。

お楽しみに!



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